【イベレポ】若手鍼灸師を集めてみた。

若手鍼灸師を集めてみた〜「はみカフェ」開催しました〜

シンタロー@森空堂です。

今月はじめの話になりますが、「はみカフェ」という若手鍼灸師を対象としたイベントを行いました。
今回の記事はそのレポートみたいなものです。


今回の内容
・イベントやりました。その意図と目的。
・当日はどうだったのか。
・どうも鍼灸の未来は明るいみたいだぞ。
ってな感じのラインナップです。


横のつながりを求める鍼灸師を集めよう。

スタートは、今回運営に関わってくれたメンバーとの居酒屋談義がきっかけ。
「鍼灸師の横のつながりは、案外と希薄だ」というのがメンバーの実感がありました。
そして縦のつながりも、昔のような徒弟制度がなくなりつつあるので、どんどん薄くなっています。
だったら、ちょいと軽い気持ちで話ができる機会を設けてみるかー、という流れで企画がスタート。

参加資格は「資格取得後5年以内 もしくは 40歳以下」の鍼灸師か、鍼灸を学ぶ学生。

「若手鍼灸師」という限定をしたのは、ベテランがいると若い人は話を聞くだけになってしまうから。
ベテランの鍼灸師はとても大切な存在です。シンタローが尊敬する先達もたくさんいらっしゃいます。
だがしかし! この場には必要ないのでラインを引かせてもらいました。
(いずれは縦のつながりにも生かしていければいいな、と思っています)

せっかく集まるのだから何かしなけれりゃもったいない。ということで、グループワークを企画。

当日に集まったのは……!?

定員は20名に設定。初の主催イベントということもあり、またグループワークが取っ散らかる可能性も考慮しました。
結果、16名の参加者が集まりました。男女比は半々。学生から開業鍼灸師まで幅が広く、どなたも自分のテリトリー外の人との接触機会を欲していたようです。

当日は、一つのテーマをみんなで意見を出し合って広げたり深めたり、好きなように進めて行く「ケアカフェ©️」というスタイルで進行しました。
テーマは「鍼灸の未来」。アバウトすぎるだろう、と突っ込まれそうですが、大きなテーマのほうが話が広がりやすいのです。

  

▲写真はグループワークの様子。

ほぼほぼ初対面の参加者。
最初はこちらの進行がたどたどしいこともあり、割と静かな立ち上がりでしたが、そこは鍼灸師。
時間が経てば積極的な意見交換が行われました。

今回のポイントは、「お酒を飲みながら語る」というところだったのではと思います。
通常の講習会ではあり得ない光景でした(笑)。
会費は1,000円だし、かなりリーズナブル(だがしかし、次回からは値上げします。でないと継続開催がきついことがわかりました(汗)。

話し下手な人でも、少しのお酒は舌の潤滑剤です。
夢を素面で語るのに抵抗がある人でも、勢いをつけるために役立ったようです。

まとめはしない、あえて。広げていくことが大事なのです。

グループワークの最後は、それぞれが話していく中で印象に残った言葉を付箋に書き出してもらいました。
それらを皆で共有できるように、ホワイトボードに張り出し、ざっくりとカテゴライズ。
僭越ながら店長(司会というか前座?)をつとめたシンタローが、カテゴリーごとにコメントを出させてもらいました。

開業を目指す方は「いつ頃開業を決めたのか」をすでに開業している人に訊いていたり、業界に対しては「鍼灸の普及をもっとして欲しい」とか。
「日本の鍼灸をもっと海外へ売り込めるのでは」とグローバルな視点を持っている方もいらっしゃいました。

カテゴライズは以下の8つ。
「稼ぐ」
「コミュニケーション」
「日本の鍼灸」
「普及」
「プロモーション」
「海外」
「教育」
「ドクターとの連携」

あえて運営がまとめることをせず、あくまでも「共有する」ことだけに留めるのが今回のゴール。
それぞれが感じたことを、また別の機会や人とシェアしていくことでつながりを増やして言ってもらえればと思います。

イベントを終えて。

今回の「はみカフェ」を終えて、個人的な感想を述べるとすれば、
業界では鍼灸の行く末を悲観する方が多い傾向にある中、参加者からは割と明るい言葉が出ていたなぁというところでしょうか。

業界団体に所属し、その広報を担っているシンタローとしてはこれはとても明るいニュースです。
前向きな意見を持っている鍼灸師が集まれば、業界はきっとまとまっていく。
年を重ねると柔軟性が失われますが、若手の勢いは突破力があります。アイデアも豊富です。
鍼灸師それぞれの治療手段や考え方は違えども、「鍼灸をもっと知ってもらおう」という方向性が一緒ならば、いがみ合うことなく個人も業界も成長していけるはずです。

東洋医学・鍼灸の特徴は柔軟性
それに携わる鍼灸師が柔軟でなくては、何も変わっていかないし、患者さんからの信頼を得続けるのは難しいのではないでしょうか。
もちろん、個人の生活を守ることも重要。僕らだって慈善事業では食べていけません。患者さんと共倒れになってしまいます。
そうならないように、縦横のつながりを作って、鍼灸師自体が鍼灸生活を楽しめるようになればと思います。

イベント開催からだいぶ時間が空いてしまいましたが、これにてシンタローのレポートをおしまいにしようと思います。

 

訪問はりきゅう上達ラボの岡野さんが当日のことをレポートしてくれました。ありがとうございますっ!